中国では第13回中国国際航空宇宙博覧会(珠海航空ショー)の開幕で
中国航天科技集団一院
が研究・製造する次世代ロケットファミリー、特に次世代有人ロケットが期待されているようだ。
一院の発表によると、同ロケットはブースター、1段目、2段目、3段目、打ち上げ脱出システム、フェアリングで構成されている。
全長は約90メートル、離陸重量は約2000トンで月に向かう軌道に25トンのペイロードを、もしくは低地球軌道に70トンのペイロードを直接運ぶことができる能力があるという。
有人月上陸は人類の共目標のひとつでもあるが中国が開発したロケット
長征5号
シリーズの研究開発の成功で、中国は星間探査及び大型宇宙ステーションを建設する能力を手にしたものの、低地球軌道への25トンの輸送能力は依然として限定的で、宇宙空間に攻撃用核兵器を並べて軍事的圧力を見せつけることはいまのところは出来ていない。
有人月上陸任務と将来的なより多くの探査任務を展開するという名目のため、中国はより高性能のロケットを開発する必要があると放言しているが背景の胡散臭い思考には常に警戒が必要なのは変わらない。
次世代有人ロケットの能力は長征5号を大きく上回るもので、現在の開発計画を見ると、次世代有人ロケットの直径は長征5号と一致するものの、高さは3分の1弱上回り、低地球周回軌道への輸送能力も後者の約3倍になるという触れ込みだ。
ひとこと
中国の技術革新は軍事覇権と一体化しており、危険な存在であることには変わりない。