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2024年06月07日

ランズダウンパートナーズ(Lansdowne Partners Lansdowne) 株式への投資で知られる英国の投資管理会社 運用資産 70億米ドル(2023年6月)

    (Lansdowne Partners Lansdowne)
 株式への投資で知られる英国の投資管理会社
 2015年に運用資産(AUM)が 210 億ドルに達した最も初期のヨーロッパのヘッジファンドの 1 つ。
 近年、同社はヘッジファンド戦略から、より主流の資産に沿った
   ロングオンリー戦略
に移行した。

 運用資産 70億米ドル(2023年6月)
 就業者数 70名(2023年6月)
 
 1998年、ポール ラドックとスティーブン ハインツが
   Lansdowne
を共同設立した。
 会社名は、会社が設立されたホーランドパークのランズダウンロードに由来している。
 当初は、ファンダメンタルズ分析を使用してヨーロッパ株を売買することに重点を置いていた。
 2001年に設立された同社の主力ヘッジ ファンドは、以前マーキュリー アセット マネジメントで働いていた
   ピーター・デイビス
   スチュアート・ローデン
が管理するランズダウンの英国株式ファンドであった。

 ランズダウンは初期の成功を収め、2006年11月に 19% の株式を
   モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント
に売却したとき、5 つの異なる投資戦略で 120億ドルの運用資産を保有した。
 2007年から2008年の金融危機では、ランズダウンの英国株式ファンドは金融セクターと住宅セクターでショート ポジションを保有して利益を得た。
 その後、危機の間に証券を安値で購入し、市場が回復した2009年末には25.9%のリターンを記録した。

 2011年、ランズダウンの英国株式ファンドは金融セクターのロングポジションが原因で20.1%下落した。
 2012年4月に、ランズダウン・ディベロップド・マーケット・ファンドに名前変更された。
 2013年6月にラドックは引退し、2014年にハインツはランズダウンの日常の活動から退いた。
 しかし、両社は依然として同社の重要な所有権を保持し、同社の株式の 55% を保有する支配株主であり続けた。
 これは、同社がさらに拡大することを可能にする障害として挙げられた。

 2013年9月、ランズダウン氏はアレックス・スノーを CEO に任命し
   エネルギー基金
を立ち上げるために新入社員のチームを迎え入れたが、2017年1月、スノー氏は十分な権限が与えられていないため会社を拡大できないことに不満を抱き、会社を辞めた。
 スノー氏の退職後、ランズダウン氏の金融ヘッジファンドは閉鎖された。

 2017年、ランズダウンはクレジット・ファンドを立ち上げ、同社の戦略を多角化するというアイデアを検討した。
 当時、ランズダウン・ディベロップド・マーケット・ファンドが運用資産の80%を占め、利益ではそれ以上を占めていたためだ。
 市場環境の変化により、銘柄選択で利益を上げることがますます困難になった。

 ランズダウン自身を経営するために2016年にファンドの管理を停止していたローデン氏はこの決定を支持した。
 同社の経営陣に計画を受け入れるよう説得しようとしたがし、経営陣は会社がどのような戦略をとるべきかについて合意できず、最終的には会社の創業者らは新しいチームを奨励するために株式を希薄化することを望まなかった。
 この結果として、この計画は実現せず、ロッデン氏は企業多角化の試みが失敗したことへの不満を理由に2018年9月に退社した。 

 2020年7月、ランズダウンは長期間にわたるパフォーマンス不振を受けて、ランズダウン・ディベロップド・マーケット・ファンドを閉鎖すると発表した。
 ショートポジションに関しては、同ファンドは2008年以来、総計で市場を上回っていなかった。
 2016年から2019年にかけて、同ファンドの年間複利損失は3%近くだった。
 なお、S&P500指数の年間利益は9.5%だった。
 理由としては、 Brexitの影響を過小評価していることや、グレンコアの株価が回復した際にグレンコアに賭けて3億2,600万ドルの損失を出したことなどが挙げられる。

 2020年の最初の6か月間で、当ファンドは新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響を受けた航空会社株のロングポジションにより 23% 損失を出した。
 ファンドの投資家の約半数がランズダウン先進市場ロングオンリーファンドに転換した。
 この時点で、ランズダウンはすでにロングオンリー戦略により多くの資金を持っていた。
 2023年5月、ランズダウンはブティックのみを運営してきたクラックス・アセット・マネジメントを買収すると発表した。
   
   
posted by まねきねこ at 10:00 | 愛知 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | よもやまばなし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

米国債、トランプ氏勝利予想なら10年債利回りが5%?

 米資産運用会社クロックタワー・グループのチーフストラテジスト
   マルコ・パピック氏
は顧客向けリポートで、米国の次期大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利する確率が上昇し続ければ、10年物米国債利回りは選挙前に5%に近づくリスクがあると予想した。

 トランプ氏勝利への期待が高まれば「債券市場はより高いレベルの放漫財政を織り込み始めるだろう。経済が減速している時に債券利回りが上昇したらどうなるか。市場が大混乱に陥る可能性がある」と指摘した。

 パピック氏の主張は、共和党の大統領の下で議会共和党は
   常に財政規律が緩む
というものが背景にある。
 同氏はトランプ大統領時代の2017年の減税・雇用法を例に挙げた。

 現在のコンセンサスは、トランプ氏勝利の確率25%程度を示唆している。
 しかし、クロックタワーは50%に近いとみており、その場合10年債利回りはコンセンサスの4.5%ではなく4.8−5%になるとリポートで試算した。

 同社は昨年9月、トランプ氏勝利について「接戦で予測がつかない」から確率60%に引き上げ、この結果はドルや新興国市場など全てに波及する可能性があると警告した。

 パピック氏は、トランプ氏の当選は
   債券にとって「壮大な災難」
となるとみており、
 16年の同氏勝利後の2週間に利回りが50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)近く上昇したと指摘している。

 米10年債利回りは現在、トランプ氏が当選した16年11月の水準を250bp余り上回っている。
 さらに、米国の高金利が長期化するとの懸念から、利回りは4.5%前後で高止まりしており、ボラティリティー上昇のリスクを高めている。

 ポピュリストの台頭という
   潜在的なリスクが債券市場
を覆うことになれば「実体経済は成長鈍化と借り入れコストの上昇という悪循環に直面することになる」と分析したうえ、「このような逼迫は自律的に悪化する恐れがあり、その後6カ月の成長をさらに抑制する可能性がある」と警戒感を示した。


posted by まねきねこ at 07:00 | 愛知 | Comment(0) | TrackBack(0) | 市場散歩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

カナダ中銀が政策金利を4.75%に下げたうえ、追加利下げも示唆

 カナダ銀行(中央銀行)は5日、政策金利を0.25ポイント引き下げ4.75%とした。
 経済のソフトランディング(軟着陸)が視野に入る中、主要7カ国(G7)の先陣を切って金融緩和に着手した。

 カナダ中銀は、インフレ率が2%の目標に向かっているとの確信を深めており、さらなる進展が得られれば「追加利下げを想定するのは理にかなう」としている。

 マックレム総裁は会見の冒頭、「基調的なインフレが緩和傾向にあることを示す持続的かつ一段の証拠により、金融政策はこれまでほど景気抑制的である必要がなくなった」と指摘した。

 カナダ中銀は、金融緩和の軌道はインフレ鈍化の進展に左右されるとの考えを示しており、「インフレ抑制の道のりはまだら模様となる可能性が高い」と述べた。
 見通しに対する潜在リスクとして、世界的な緊張、予想を上回るペースでの住宅の値上がり、生産性に対する賃金上昇率の高さを挙げた。

 マックレム総裁は「インフレ率を目標に戻す上で、金融政策を必要以上に引き締めることはしたくない」とする一方、「利下げをあまりに急げば、これまでの成果を台無しにする恐れがある」と述べた。

 発表を受けて、カナダ国債は上昇した。
 また、カナダ・ドルは対米ドルで下落した。

   
posted by まねきねこ at 02:00 | 愛知 | Comment(0) | TrackBack(0) | onemile stone | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする