オバマ大統領の呼びかけで、リーマンショック後の世界経済の後退に対応し2012年7月実施を目指してとりまとめた銀行規制強化案のこと。
米国のポール・ボルカー元FRB(連邦準備委員会)議長が中心となっていることからこの名前がついた。
内容は、
(1)ヘッジファンドやプライベートエクイティファンドへの投資、スポンサーになることの禁止
(2)短期的な利ざや稼ぎなどを目的として自己勘定での証券売買やデリバティブ取引の禁止
(3)世界経済への影響が大きくて潰せない「金融機関」をなくす
ことで、導入の背景は、サブプライムローンの崩壊ともない金融派生品市場の信用不安が連破して広がったいわゆる「リーマンショック」など金融・経済危機を引き起こした原因が、融資先の返済能力以上に融資を押し付け利益を確保するといった銀行の放漫経営にあったことから「大き過ぎて潰せない」銀行によって、米国の納税者が人質にされる事態は2度と起こさないための防御措置を法的に設けるというもの。