2014年01月05日
包装室は製造ラインから独立し、担当以外立ち入れず
水産大手のマルハニチロ(1334)ホールディングスの子会社
「アクリフーズ」
群馬工場(群馬県大泉町)
で製造された冷凍食品から農薬
マラチオン
が検出された問題で、工場内には包装室が2カ所あり、農薬検出はうち1カ所に集中していることが明らかになった。
問題の包装室では、全従業員294人中81人が2交代制で勤務しているという。
工場内にはピザ▽コロッケ▽フライ▽グラタン▽ホットケーキ−−の5種類8本の製造ラインがあり、包装室はホットケーキ1種類用と、ほか4種類用の2カ所あるという。
ただ、農薬マラチオンが高濃度で検出された7商品9件は全て後者で包装されていたことが明らかになっている。
12月29日までにアクリフーズに寄せられた苦情20件にホットケーキは含まれておらず、農薬も検出されていないという。
同社とマルハニチロの
事故調査委員会
は4日から、群馬工場の全従業員を対象に、業務内容や職場環境などの聞き取り調査を始め、混入経路の特定を急ぐ。
また、群馬県警も工場関係者への事情聴取など捜査を進めている。
従業員は各製造ラインが入った部屋に入室する前に更衣室で着替え、私物はロッカーに預けることになっている。
また、工場の従業員が着る作業着は私物を持ち込めないようポケットが付いていないという。
ひとこと
農薬「マラチオン」が高濃度で冷凍食品に混入していた事件の発覚から1週間が経過したが混入経路はいまだ謎のままという。どの段階で混入したかがわかれば事件の解決は早いだろう。
企業が決めたルールどおりに作られていたかどうかも確認することが必要だ。
労働者の構成も気になるところ。
なお、殺虫剤「メタミドホス」が混入した冷凍餃子中毒事件では製造元である天洋食品(河北省石家荘市)の元臨時工・呂月庭容疑者が逮捕されている。
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マラチオン
(Malathion)
接触性の殺虫剤として、農耕地の
アブラムシ・ハダニ・カメムシ
などに用いられる有機リン・有機硫黄系殺虫剤の一種
特異臭を有する黄〜褐色の液体で、水にはほとんど溶けない。
光には安定であるが、加熱により分解され、酸・アルカリにより. 加水分解される。
ゴミ埋立地などのハエ・蚊の駆除や、動物用医薬品としても使用される。
アメリカン・サイアナミッド社が開発し、日本では1953年2月7日に農薬登録を受け広く私用されている。
穀類、野菜、果実等に使用され米、野菜等の作物毎に残留基準が定められている。
残留基準は、小麦・玉葱・カボチャなどで8.0ppm以下、それ以外の作物では0.1~8.0ppm以下。
人が1日に摂取してもよいとされる量は体重1キログラム当たり0.02ミリグラム。
原体輸入量は207トン、単乳剤生産量252kl、単粉剤生産量230トン(いずれも1999年)。
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