北京にあった外国人専用・長期滞在型ホテルで広大な敷地に囲まれ、外界から隔てられたそのホテルには、数奇な運命を生きた米国人・英国人・日本人などが、中国政府から
「専家」の称号
を与えられ、手厚く保護されて暮らしていた。
敗戦後、抗米武装闘争路線を推進した日本共産党が、中国で立ち上げた秘密組織
「北京機関」
となかば強制的にその機関で働かされた日本人。
原爆製造に関わりながらも、それを日本に投下したアメリカ政府に絶望し、国を捨ててFBIからスパイとして追われたアメリカの女性原子物理学者。
中国の文学作品を英訳して世界に送り出したイギリス人。
中国で起きていることを世界に向けて発信しつづけたポーランド生まれのジャーナリスト。
偶然、北京友誼賓館に滞在することになった著者が、軽やかな視点で描き出す中国に生きた外国人たち。
国家や思想に翻弄され、飲み込まれながら生きざるを得ない私たちに、彼らが語りかけるものとはなにか。
・ 中国に生きた外国人 不思議ホテル北京友誼賓館
ひとこと
政治やイデオロギーの対立で国を負われ他国に保護されるのも、国家によるエゴなのかもしれない。
利益もなく単に保護することはありえないもの。
何かしらの意図や目的があって保護をするのがひとつの手段だろう。
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