風水(ふうすい)
古代の中国における思想のひとつで、気の流れを物の位置で制御する思想。
堪輿(かんよ)ともいう。
都市、住居、建物、墓などの位置の吉凶禍福を決定するために用いられてきた、
風水では生者の居住空間である都市や住居を「陽宅(ようたく)」と呼び、死者の居住空間でもある墳墓を「陰宅(いんたく)」と呼んで区別し、そのよろしきを得れば、死者は永く幸を受け、生者はその子孫繁栄するという。
古代からの相宅や相墓といった占いの技術が五行説に基づきつつ総合されて成立したという経緯がある。
風水には地理の別名があり、狭義では地理学と地理を基にした占いを合わせたこのであった。
風水は大別すると
(1)地形読破の術である「巒頭(らんとう)」
土地の気の勢いや質を地形等の形成を目で見える有形のもので判断する方法
形法、形勢派、巒体派などとも呼ばれる。
(2)時間によって変化する天地間の気を判断する「理気(りき)」
陰陽五行思想や八卦、易理(易)、方位など目に見えないもので判断する方法
理法、理気派、屋宅派などとも呼ばれる。
に分けられる。
に分けられる。
日本においては風水が完全に構築される以前に持ち込まれ、一部の理論のみが陰陽道や家相として取り入れられた。
そのため、中国本土とは別の形で独自の発展を遂げることとなった。
最近流行している「風水」という名称で行なわれているメディアが用いる占いの多くは、風水そのものではなく、家相術や九星気学などを適当にアレンジに過ぎないともいわれている。
もともと「風水」という名称は、建国まもない晋王朝(265年 - 420年)の権力者たちに文才と卜占の術により重用された
郭璞
に仮託された『葬書』(成立は唐代(618年 - 690年,705年 - 907年))に
「気乗風則散 界水則止 古人聚之使不散 行之使有止 故謂之風水」
と掲載された「気は風に乗れば則ち散り、水に界せられば則ち止る。古人はこれを聚めて散らせしめず、これを行かせて止るを有らしむ。故にこれを風水と謂う」ことから来ている。
「気乗風則散 界水則止 古人聚之使不散 行之使有止 故謂之風水」
と掲載された「気は風に乗れば則ち散り、水に界せられば則ち止る。古人はこれを聚めて散らせしめず、これを行かせて止るを有らしむ。故にこれを風水と謂う」ことから来ている。
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