北朝鮮は7日夜、非核化などを巡る米国との協議での米国側の態度を非難する
外務省報道官談話
を発表したが、北朝鮮住民が接する内部向けメディアでは談話発表を報じていない。
この談話を通じ、6日から2日間にわたり平壌で行われた
ポンペオ米国務長官
と金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)の側近
金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長
の協議で「米側の態度と立場は実に遺憾だった」と反発して見せた。
また、「米国側が一方的で強盗的に非核化要求を持ち出し、(朝鮮戦争の)終戦宣言問題は後回しにしようとした」主張した。
外務省報道官談話
を発表したが、北朝鮮住民が接する内部向けメディアでは談話発表を報じていない。
この談話を通じ、6日から2日間にわたり平壌で行われた
ポンペオ米国務長官
と金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)の側近
金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長
の協議で「米側の態度と立場は実に遺憾だった」と反発して見せた。
また、「米国側が一方的で強盗的に非核化要求を持ち出し、(朝鮮戦争の)終戦宣言問題は後回しにしようとした」主張した。
朝鮮中央通信が同談話を報じたが、同通信は対外向けメディアであり、北朝鮮住民は報道内容に接することができない。
内部向けメディアの朝鮮中央放送、朝鮮労働党機関紙・労働新聞は談話について報じておらず、ポンペオ氏が7日に平壌を出発したことを8日午前に伝えたのみだ。
情報戦略として対米交渉力を高めるため、談話を外部向けに発表することで、米国に対し強硬な態度を示したが、国内では
米国との関係改善の雰囲気を強調する狙い
があるとみられ二律背反の情報統制が行われている。
北朝鮮国内の経済の破たんは軍部の紀律のゆるみなどを見ればいつクーデターが起きてもおかしくない状況であり、経済回復への期待感を醸成したため、失望感が国内に伝われば大きな反発が一斉に起きるのを懸念しているのだろう。
シンガポールでの会談の帰路、飛行機の提供など中国政府へのお礼や会談に関する情報などをつたえるために立ち寄ることもなく、帰国後に中国を訪問しているのをどう判断するかだ。
軍部への睨みだけではなく、反発する可能性が高い地方軍区へのアピールを優先する必要があったのだろう。
ただ、視察が中国との国境に展開している軍区に多くが割かれており、これも脱出ルートの確保のためお土産を渡すためだろう。