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2018年10月18日

軍事バランスが崩れかねない


 中国メディアの新浪軍事は、韓国がこれまで何度も
   原子力潜水艦
の開発を試みようとしたものの、ことごとく計画は失敗してきたと指摘したとの記事を掲載した。
 
 03年には秘密裏に原子力潜水艦を独自建造する
   362事業
を計画して始動させたものの、この情報が漏えいし、国際原子力機構による圧力で計画を撤廃せざるを得なくなった。
 その後07年には、ドイツの造船企業の協力で、1200トンクラスのKSS―1型ディーゼル・ エレクトリック潜水艦9隻と、1800トンクラスのKSS―2型潜水艦を9隻建造し、潜水艦の設計製造技術は成熟したと紹介した。
 
 続いて、韓国独自でのKSS―3製造を決定し、韓国軍は原子力を動力に改造する意図であることを宣伝していたものの「こうした行動が、米国に警戒されること」になったため結局韓国政府はその可能性を否定したと伝えた。
 
 韓国の計画を根本的に制限するため、15年には米韓の間で合意に達し、韓国はウラン濃度は20%に制限されたため、
   高濃縮核燃料
   2次処理した核廃棄物
の軍事利用ができなくなり、原子力潜水艦の原子炉を発展させる可能性が断たれたとした。
 ただ、こうした制限があったとしても韓国が原子力潜水艦製造を放棄した証拠とはならない。
 
 17年に韓国海軍へ提出された報告によると、フランスの
   バラクーダ級潜水艦
を参考に韓国政府が原子力潜水艦研究建造を提案している。
 
 バラクーダ級は原子炉のウラン濃度が20%以下であり、韓国海軍はその他の技術も成熟した段階にあるため、低濃度の潜水艦用原子炉も開発でき、原子力潜水艦を製造できるととの思惑があると指摘した。
 
 記事では、韓国がドイツとの協力を通し
   ある程度の技術
を取得した段階にあるが
   「いまだに自主模倣段階」
にとどまっており、原子力潜水艦の動力システムと武器システムにおいては、極めて大きな技術的な不足があると指摘した。
 
 具体的には、原子力動力の面で、潜水艦の原子炉の技術の難易度、小型化、安全性の要求は、どれも民用基準より高く、韓国には低濃度原子炉を軍事用途で生産・使用する能力はないと指摘した。
 また、武器システムについても、韓国軍は200キロの射程の対艦ミサイルしか保有しておらず
   潜水艦発射巡航ミサイル
   潜水艦発射弾道ミサイル
がなく、攻撃能力が不足していると結論付けたうえ、米国による制限が、潜水艦発射ミサイルの開発の大きな障害となっていると分析した。
 
 韓国軍にとって原子力潜水艦の設計、メンテナンス、退役後の処理は複雑で費用がかかるため、経済的な面から最良の選択とは言えないこともあり、原子力潜水艦は必需品ではない状況にある。
 
 
 また、戦術的な観点からも、韓国は
   主に近海からの対陸攻撃
への対処が主軸であり、原子力潜水艦は優位性を示せないと指摘した。
 
 こうした理由もあり、非大気依存推進(AIP)潜水艦を発展させる方が現実的という。

 最後に、韓国による原子力潜水艦開発には、「動力と武器システムの面で多くの難関があり、技術と費用の面以外に、米国が原子力潜水艦の発展の最大の障害となっていると結論付けた。
  
 
 
ひとこと
 
 韓国が原潜を保有すれば当然日本の防衛上から日本も保有する必要が出てくる。
 韓国軍の防衛においては原潜は日本を狙ったものでしかない。
 北朝鮮と韓国が統合した場合には、防衛上の問題が数段高まるため、防衛力の整備は僅々の課題となる。
 
 朝鮮半島の平和は軍事経費の低下になる可能性もあるが、視点を変えれば逆に脅威が増えることも懸念されることになる。
 単純思考でもろ手を上げる与野党政治家では腹を抉られ致命傷を負いかねない事態が現実化することも考える必要があるだろう。
 また、米軍に頼りすぎる現政権の姿勢も問題であり、自主防衛の整備・強化は米国との同盟が破たんした場合にも備えるべきだろう。
 
 
    
posted by まねきねこ at 04:51 | 愛知 ☀ | Comment(0) | onemile stone | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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