ヘッジファンドは先月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での
タカ派シフト
が長期の米国債利回りを押し上げた後にも、米国債トレーダーらは米経済と金融市場の正常化進展を示すとされるイールドカーブスティープ化を疑問視し、イールドカーブのフラット化を見込む取引を増やしていた。
これは新型コロナウイルス禍からの回復中においても、経済成長鈍化や高インフレ、サプライチェーンの目詰まり、米債務上限問題など多数の不安材料が投資家心理の重しとなっていることが浮き彫りになっているようだ。
商品先物取引委員会(CFTC)の最新データで、ヘッジファンドなどによる5年物米国債先物の売り越しは9月のFOMC会合があった週に1月以来の大きさになった。
しかし、10年債先物の買い越しも増えており、トレーダーらがイールドカーブフラット化を見込んでいることが分かる。
5年債と10年債のスプレッドは4日の取引で一時0.53ポイントとなった。
なお、9月22日のFOMC発表以降に8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)拡大した。
なお、5年債と30年債の利回り格差もFOMC会合後に拡大したものの、今年最大の水準には遠い。