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2024年02月02日

メタが7兆円の追加自社株買いと初の四半期配当を計画から、株価が急伸


 フェイスブック親会社の米国
   メタ・プラットフォームズ
は500億ドル(7兆3200億円)相当の追加自社株買いと初の四半期配当を実施する計画を発表した。
 
 マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は、メタバースと人工知能(AI)への多額の投資が奏功すると投資家の説得に努めている。

 メタの2023年10−12月(第4四半期)決算も力強い内容となった。
 売上高は25%増え、利益は3倍に達した。24年1−3月(第1四半期)の増収見通しも市場予想を上回った。

 株価は通常取引後の時間外取引で一時14%余り上昇した。今年に入り2月1日終値までに12%上昇している。

 ザッカーバーグ氏は発表文で「われわれのコミュニティーとビジネスは成長を続けており、順調な四半期だった」とし、「AIとメタバースを発展させるというビジョンは大きく前進した」と説明した。

 1−3月期売上高は最大370億ドルの見通し。ブルームバーグ集計のアナリスト予想は336億ドルだった。
 10−12月期売上高は401億ドルで、アナリスト予想平均の390億ドルを上回った。

 純利益は140億ドル(1株当たり5.33ドル)に急増し、これも予想を超えた。配当は1株当たり50セントを予定している。

 スーザン・リー最高財務責任者(CFO)はアナリストとの電話会見で
   中国拠点の広告主
による多額の支出と
   AI推奨の動画コンテンツ
が10−12月期の大幅増収につながったと説明した。
 
 同社アプリの1日当たりの視聴時間は前年同期比で25%増えた。
 23年には中国拠点の広告主がメタの売り上げ全体の1割を占め、全世界の売り上げの伸びに5ポイント寄与したという。

 ザッカーバーグ氏は、メタバース向けの長期的で費用がかさむ新構想を打ち出し、社名をフェイスブックからメタに変更するまでに至ったものの、投資家の取り込みに苦労している。
 
 今はVRとAIにうまく資金を投じる中で、1株50セントの四半期配当と大規模な自社株買いプログラムの提供を通じ、株主への還元を拡充している。

 こうした動きは、自社の潜在能力に関するメタの見方を示すシグナルとなる。
 
 成長見通しに対する経営陣の強気な姿勢とともに、多額の手元資金で同社ができることに限界があることも示唆している。
 
 通常、急成長しているハイテク企業は配当を控え、新製品開発や大型買収に利益を使う。
 メタはAI戦略に多額の資金を投じているが、規制当局の反対に直面し買収を成功させる見込みは後退している。


 メタは昨年10月、24年について多額の支出計画を示したものの、通常は最も収益性の高い10ー12月期の売上高を「世界経済の不透明性」が圧迫する恐れがあると幹部が警告していた。

 だが、実際はグーグル親会社アルファベットより好調だった。

 メタと同様、デジタル広告が売上高の大部分を占め、AIにも多額の投資を行っているアルファベットが今週発表した10−12月期決算では、中核事業である検索広告事業の売上高が市場予想を下回り、株価が下落した。

posted by まねきねこ at 10:23 | 愛知 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | onemile stone | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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