レイ・ダリオ(Ray Dalio )
1949年8月8日ー
米国の投資家・ヘッジファンドマネージャー
リスクパリティ・為替オーバーレイ・ポータブルアルファ・グローバルインフレ連動債運用など、資産運用における革新的手法の提唱者
ヘッジファンドの
を1971年にニューヨークで創業し、2013年には世界最大のヘッジファンドと成長させた。
同ヘッジファンドは2021年現在で1000億ドル以上の運用資産を有する。
ジャズミュージシャンの子としてニューヨークに生まれ、ロングアイランド大学のC.W.ポストカレッジを卒業した。
1973年にハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した。
2017年に出版した書籍『PRINCIPLES(プリンシプルズ) 人生と仕事の原則』(英題"Principles: Life and Work")は、ニューヨーク・タイムズのベストセラーリストに取り上げられた。
ジャズミュージシャンのマリノ・ダリオ(1911-2002)と専業主婦のアン・ダリオの一人息子として、ニューヨーク州クイーンズ区のジャクソン・ハイツ近郊の中流家庭で生まれた。
幼少期から芝刈り・雪かき・新聞配達といった仕事を経験し、12歳で徒歩圏内のゴルフ場でキャディの仕事を始めた。
キャディの顧客であったジョージ・リーブは、ダリオをパーク・アベニューの自宅へディナーと集会に招いた。
リーブの子は、自身がトレーダーを務めるウォール街のトレーディングファームでの仕事をダリオに与えた。
ダリオはキャディーで稼いだお金で株式投資を始めた。
ノースイースト・エアライン社の株式を300ドルで購入し、破綻寸前だった同社が他社に買収されるに伴って資金を三倍にした。
高校へ入学する頃には、数千ドル規模のポートフォリオを保有していたという。
高校時代の成績はまずまずだったが暗記を嫌い、学校で習うことに興味や意義を感じなかったという。
大学選びに苦労し、ロングアイランド大学のC.W.ポストカレッジに入学した。
ダリオは大学では関心のあることを学べること、現在も続ける瞑想によって明晰に創造性を発揮できるようになったことで、ほぼオールAに相当する優秀な学業成績を収めるようになる。
大学入学後も株式のトレードを続けていたが、クラスメイトのベトナム帰還兵から教わった
商品先物取引
にも興味を持ち惹かれるようになった。
当時は商品先物取引に要する証拠金が安かったため、レバレッジをかけて株式よりも華麗に儲けられると考えた。
ロングアイランド大学を卒業した後、ハーバード・ビジネス・スクールに進学した。
ロングアイランド大学卒業後に自由時間ができたダリオは、ニューヨーク証券取引所で仕事を得た。
その間にニクソン・ショックを経験した。
翌年の夏、ハーバード・ビジネス・スクール一年生のダリオとその友人は、のちに
となる、商品取引を担う小さな会社を起業した。
ただ、当時の彼らは経験に欠けていたため、利益はわずかだった。
だが、この時の商品取引の経験は大いに役に立つことになる。
のちにインフレ抑制のための利上げにより株価が下落したことで、ウォール街の投資家たちは
インフレヘッジ
にもなる商品の取引に目を向けた事が大きい。
ハーバード・ビジネス・スクールを卒業後、ダリオは
のインターンとして商品先物関連業務に従事した。
その後、ドミニク&ドミニクの商品部門ディレクターを経て、後にシティ・グループを立ち上げたことで有名な
サンフォード・ワイル
が経営するシェアソンで商品先物および金融先物のヘッジ業務を担当した。
このころ、スペイン出身の女性と結婚している。
シェアソンでは、牧場主や穀物生産者などの農家に対して、主に先物を使ったリスクヘッジの方法を提案することを仕事とした。
しかし、ダリオは初等教育を思わせるシェアソンの階層構造に馴染むことができなかった。
1971年の大晦日、上司や同僚と飲みに行った際、酔っ払ったダリオは意見の合わない上司の顔を殴ってしまった。
ダリオはすぐに解雇されてしまった。
ただ、当時関わっていた顧客やブローカーの信頼関係が相好して、引き続き彼のアドバイスを受けたいと申し出たため、自立してブリッジウォーター・アソシエイツを設立することになっていった。
1981年に本社をニューヨークからコネチカット州ウェストポートに移転した。
現在1000人以上の従業員を擁する企業に発展した。
2021年3月時点での運用資産は約1,400億ドル。
2013年には世界最大のヘッジファンドとなったことから、レイ・ダリオはヘッジファンド界の帝王とも呼ばれている。
運用スタイルは「最小リスクで最大の利回りを目指す」というもので、2008年のリーマンショックの際もプラスの運用成績で乗り切っている。
その運用の安全性から、CalPERSなどの大手基金からも資金を集めている。
なお、ブリッジ・ウォーターの運用スタイルは市場全体の動きとは乖離したプラスのリターンをあげる
アルファ戦略
をとっており、市場平均に対してより多くのリターンを稼ぎ出さなければヘッジファンドを活用するメリットはないと断言している。
近年は好景気だった2015年から2017年に合計13%となっており、市場平均をアンダーパフォームしている。
どのような市況環境であっても安定的な成績をだすオール・ウェザー型のポートフォリオを組成しており、リーマンショック等の不況時に底固さをみせた。
ブリッジウォーター・アソシエイツでは、1989年に旗艦ファンドであるピュアアルファを設立した。
当該ファンドは、多様なアセットクラスから構成される「分散したアルファ源」とされている。
2019年までの20年間で年次損失を出したのはわずか三年であり、年率平均リターンは12%であった。
1966年に開始したオールウェザーでは、低い成果報酬・グローバルインフレ連動債運用・グローバル債券投資を売りにした。
当該ファンドの目的は市場平均を上回る高いリスク調整後リターンを生み出すこと。
ダリオは経済に対して、
・経済はシンプルな活動の集積である。
・人、会社、政府機関の信用による借金が経済を拡大させる。
ただし、信用による支出が拡大し過ぎるとバブルが発生し、金融危機を招く。
といった考えを抱いたうえ、経済感覚の影響もあり、ダリオが率いるブリッジウォーター・アソシエーツは投資対象の54%をVWO、EEMという、新興国株式を網羅する2つのETFだけにしぼるという「新興国」に強気なポートフォリオを構築している。
・人、会社、政府機関の信用による借金が経済を拡大させる。
ただし、信用による支出が拡大し過ぎるとバブルが発生し、金融危機を招く。
といった考えを抱いたうえ、経済感覚の影響もあり、ダリオが率いるブリッジウォーター・アソシエーツは投資対象の54%をVWO、EEMという、新興国株式を網羅する2つのETFだけにしぼるという「新興国」に強気なポートフォリオを構築している。
また、ブリッジウォーター・アソシエーツは、国別株式として、ブラジル株式ETF、韓国株式ETFを組み入れている。
これらETFの合計はポートフォリオ全体の84%に達している。


