フランクリン・テンプルトン・インベストメンツ(Franklin Templeton Investments) 世界最大級の運用資産団体 運用資産 1.37兆米ドル（2023年）

フランクリン・テンプルトン・インベストメンツ

　　　　　　　(Franklin Templeton Investments)

　米国の多国籍持株会社
　子会社とともにFranklin Templetonと呼ばれている。
　
　ルパート H. (ハリス) ジョンソン シニア (1899年8月15日 〜 1989年3月) によって1947年にニューヨークで設立さたウォール街のオフィスで証券の小売仲介会社
　　　Franklin Custodial Funds, Inc.
を創業して成功を収めた。
　フランクリンが
　　　貯蓄と投資
に関して
　　　倹約と慎重さを信奉
したため、アメリカの博学者
　　　ベンジャミン・フランクリン
にちなんで社名を付けたと伝わる。
　社名はベンジャミン フランクリンにちなんで、ティッカー シンボルBENでニューヨーク証券取引所に上場されている。

　同社の最初の投資信託であるフランクリン・カストディアン・ファンドは、ほとんどの投資家にアピールするように設計された、
　このファンドは保守的に運用される一連の株式および債券ファンドであった。
　創業者のルパート・ジョンソン・シニアはカリフォルニアを引退後の生活拠点とした。
　1973年に本社をニューヨークからカリフォルニア州サンマテオに移転した。
　
　運用資産　1.37兆米ドル（2023年）
　就業者数　9,200人（2023年）
　
　子会社
　・クラリオンパートナーズ
　・クリアブリッジ投資
　・フィデューシャリー トラスト カンパニー インターナショナル
　・K2アドバイザー
　・レッグ・メイソン

　
　・レキシントンパートナーズ
　・パトナム・インベストメンツ
　・ロイス・インベストメント・パートナーズ
　・ウェスタン・アセット・マネジメント・カンパニー
　
　ルパート・シニアが引退した後、息子の
　　　チャールズ・B・ジョンソン（チャーリー）
は1957年に24歳で社長兼最高経営責任者に就任した。
　当時、運営していたファンドの運用資産総額は250万米ドルであった。
　チャーリーの弟であるルパート・ジョンソン・ジュニアは1965 年に入社した。
　
　フランクリンは 1971年に上場し、 1973年、同社はカリフォルニア州サンマテオに本拠を置く投資会社
　　　ウィンフィールド & カンパニー
を買収した。
　その後、フランクリンのオフィスをニューヨークからカリフォルニアに移転した。
　買収により統合された組織は、2億5,000万米ドル近くの資産を管理し、約60人の従業員を抱えてた。
　
　1979年、フランクリン マネー ファンドは急成長を開始した。
　フランクリン初の10億ドル規模のファンドとなり、1980年代に同社の資産の大幅な増加が始まった。
　
　1980年から6年間、同社の総運用資産は毎年2倍 (またはほぼ 2倍) に増加した。
　同社の株式は1986年にニューヨーク証券取引所で取引を開始した。
　同年、同社は北米以外では初のオフィスを台湾に開設した。
　
　1988年、フランクリンは
　　　LFロスチャイルド・ファンド・マネジメント・カンパニー
を買収した。
　フランクリンの運用資産は1982年の20億米ドル強から1989年には400億米ドル以上に増加した。
　なお、1987年の暴落（いわゆる「ブラックマンデー」）はフランクリンの収入と債券ファンドにほとんど影響を与えなかった。
　
　1992年10月、フランクリンは
　　　テンプルトン・ガルブレイス & ハンスバーガー社
を9億1,300万ドルで買収したと報告した。
　これが通称フランクリン・テンプルトンとなった。
　
　ミューチュアルファンドのパイオニアとして知られる
　　　サー・ジョン・テンプルトン
は、テンプルトン・ガルブレイス＆ハンスバーガー社のオーナー、息子のジョン・テンプルトン博士とジョン・ガルブレイスとともに会社の70％を所有していた。
　
　1996年11月、ミューチュアル シリーズのファンドで知られる
　　　ハイネ セキュリティーズ コーポレーション
はフランクリン テンプルトン コンプレックスに合併された。
　2000年10月、フランクリンはカナダでの存在感を高めるために
　　　ビセット・ファンド
を買収し、ビセットはカナダ市場におけるフランクリンの主要ブランドとなった。
　
　フィデューシャリー・トラスト・カンパニーは、2001年4月にフランクリン・テンプルトンによって買収された。
　
　フランクリン・テンプルトンの一員である
　　　フィデューシャリー トラスト カンパニー インターナショナル
は、 2001年9月11日の同時多発テロ当時、ワールド トレード センターに650人以上の従業員を擁するオフィスを維持していた。
　このテロで87人の従業員がビルの倒壊で死亡した。
　同社はあらゆる資産クラスにわたる専門知識を持った人材が充足している。
　同社は、Franklin、Templeton、Mutual Series、Fiduciary などのブランド名で製品を提供している。
　他の大手投資会社と同様、同社は幅広い種類のファンドを提供してきた。
　
　なお、伝統的にはフランクリン ブランドの債券ファンド、テンプルトン ブランドの国際ファンド、およびミューチュアル シリーズ ブランドのバリュー ファンドで最もよく知られている。
　
　2007年4月、フランクリン リソースはフォーチュン 500で 445位、証券会社全体では 7 位であった。
　同月、USA Today は、BEN 株が 1982年以来 64,224% 上昇していると主張し、リターンに基づいて過去 25 年間のトップ銘柄としてリストした。

　2013年、チャールズ・ジョンソンは会長を退任した。
　息子のグレッグ・ジョンソンが取締役会長、CEO、社長に就任した。
　同社では2019年にオルタナティブ・クレジット投資グループの
　　　ベネフィット・ストリート・パートナーズ
を買収した。
　2020年にジェニー・ジョンソンが同社のCEO兼社長に就任し、グレッグ・ジョンソンが執行会長に就任した。
　
　2020年7月、フランクリン・テンプルトンは
　　　レッグ・メイソン
とその複数の専門投資マネージャーを買収した。
　フランクリン・テンプルトンを世界最大の独立系専門グローバル投資マネージャーの1つとして確立、世界の1つの企業全体で合計1.4兆ドルの運用資産（AUM）を保有した。
　
　業界で最も幅広い質の高い投資チーム。統合された拠点により、主要地域におけるフランクリン・テンプルトンの存在感が大幅に高まった。
　機関投資家と個人顧客の運用資産の間でバランスの取れた広大な投資プラットフォームが構築されている。
　
　2021年11月、フランクリン・テンプルトンは
　　　レキシントン・パートナーズ
を17億5000万ドルの現金取引で買収すると発表し、2022 年 4 月に完了した。
　2022年1月、フランクリン・テンプルトンは、ジェームズ・オショーネシーが設立した資産管理会社
　　　オショーネシー・アセット・マネジメント
を買収した。
　
　2022年5月31日、 アルセントラをフランクリン・テンプルトンに
　　　BNYメロン・インベストメント・マネジメント
が売却されることが発表され、取引は2022年11月1日に完了した。
　
　2023年5月31日、フランクリン・テンプルトンがグレートウェストライフコの
　　　パトナム・インベストメンツ
を9億2500万ドルで買収するとの発表があり、この取引は 2024 年 1 月に完了した。
　ただし、パトナム・インベストメンツの子会社
　　　パンアゴラ・アセット・マネジメント
は買収に含まれていない。　

　2023年8月、ブルームバーグニュースは、中国のフランクリン・テンプルトン幹部が
　　　習近平思想に関するコースの受講
を義務付けられたと報じた。
　
　フランクリン・テンプルトンは 455 のオープンエンド型投資信託と 7 つのクローズドエンド型ファンドを保有し
ている。
　これらには、フランクリンが開拓した投資分野である 27 の州および連邦の非課税インカムファンドが含まれている。
　著名なファンドには、Templeton Growth Fund, Inc. (1954年設立)、Mutual Shares ファンド (1949年設立)、Mutual Discovery Fund (1992年設立)、Templeton Growth (Euro) Fund などがある。
　
　フランクリン インカム ファンド (FKINX) は、モーニングスターの「保守的な配分」カテゴリーおよび「ラージ/バリュー」スタイルのボックスに属する投資信託という。
　この基金は 1948年に創設され、60年間にわたり継続的に配当を支払い続けてきた。
　フランクリン・インカム・ファンドは、主に配当のある株式と債券（2％）で構成されている。
　
　フランクリン・テンプルトンは、2013年に初の上場投資信託（ETF）を立ち上げた。
　これには、米国で55のアクティブ、スマートベータ、パッシブ運用のETFが含まれ、2021年の運用資産は97億米ドルとなった。
　
　2021年、フランクリン・テンプルトンは試験的に米国初の「トークン化された」投資信託を立ち上げた。
　ブロックチェーンを使用して取引を処理し、株式の所有権を記録する。
　このテクノロジーは、デラウェア州の企業である
　　　Stellar network
　　　Blockchain Administrator
によって提供されている。
　OnChain US Government Money Fund のパイロットは、140 万ドルのシードマネーと従業員からの投資で
始まった。
　自動化された管理により 24 時間取引が可能になり、仲介業者の必要性がなくなる。
　このため、「手数料の大幅な削減」につながることが期待される。
　ただ、この基金は規模が小さいことや試験的に従来の記録を並行して維持していることから、実際には多額のコストがかかっている状況にあるという。