ドレフュス商会（Dreyfus Corporation ドレフュス・ファンド）

　ドレフュス商会（Dreyfus Corporation　ドレフュス・ファンド）は、しばしば英語の発音によりドレイファスと書かれている。
　創業者の
　　　ジャック・ドレフュス
は下積みで職場を転々としたため、前半の記録は乏しい。
　ジャックは第二次世界大戦参戦手前、ニューヨーク証券取引所会員権の価格が下がり続け、ブローカーやランナーが地方から押し寄せた一人だった。
　1947年からのブローカー時代
　　　バヘ商会（Bache & Co., now Prudential Securities）
の注文を執行していたが、儲からないので同社は広告会社（Doyle Dane and Bernbach）に転身した。
　ここから独立する形でジャックは
　　　ネズベット・ファンド
を立ち上げた。その後にドレフュス・ファンドに改名した。
　
　ジャックは生きたライオンがウォール街をのし歩くテレビCMを考案し、何回も流してミューチュアル・ファンドを売りまくった。
　50万ドルの運用額につき手数料2500ドルという安価なものであった。
　
　1961年にドレフュス商会にカール・アイカーンが入社した。
　1965年にドレフュス・メディカル・ファンデーションを設立した。
　
　1970年ドレフュスはムーア・シュレイ証券と合併した。
　1962年から1974年まで

　　　アラン・グリーンスパン（後にFRB総裁となった）

が重役を務めた。
　そして、ハワード・スタイン（Howard Stein）の時代がやってきた。
　
　バヘ商会で鍛えられたハワード・スタインはノーロードファンドをつくったうえ、州地方債の非課税利子を組み入れた「非課税MMF」も開発した。
　
　1982年にドレフュスは
　　　リンカーン・ステート・バンク
を買収し、ドレフュス消費者銀行を設立したが1989年に売却した。
　1994年にドレフュスはメロンに買収された。
　
　なお、スタインはドレフュス会長として据え置かれた。
　2000年5月にドレフュスは誇大広告で証券取引委員会へ295万ドルを払った。
　
　2001年にドレフュス会長兼社長の
　　　クリス（Christopher M. “Kip” Condron）
が保険会社のアクサへ移った。
　ドレフュス・ファンドは、2014年に新興国市場をねらったファンドを立ち上げるまで国際投信を運営している。