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2024年06月07日

米国債、トランプ氏勝利予想なら10年債利回りが5%?

 米資産運用会社クロックタワー・グループのチーフストラテジスト
   マルコ・パピック氏
は顧客向けリポートで、米国の次期大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利する確率が上昇し続ければ、10年物米国債利回りは選挙前に5%に近づくリスクがあると予想した。

 トランプ氏勝利への期待が高まれば「債券市場はより高いレベルの放漫財政を織り込み始めるだろう。経済が減速している時に債券利回りが上昇したらどうなるか。市場が大混乱に陥る可能性がある」と指摘した。

 パピック氏の主張は、共和党の大統領の下で議会共和党は
   常に財政規律が緩む
というものが背景にある。
 同氏はトランプ大統領時代の2017年の減税・雇用法を例に挙げた。

 現在のコンセンサスは、トランプ氏勝利の確率25%程度を示唆している。
 しかし、クロックタワーは50%に近いとみており、その場合10年債利回りはコンセンサスの4.5%ではなく4.8−5%になるとリポートで試算した。

 同社は昨年9月、トランプ氏勝利について「接戦で予測がつかない」から確率60%に引き上げ、この結果はドルや新興国市場など全てに波及する可能性があると警告した。

 パピック氏は、トランプ氏の当選は
   債券にとって「壮大な災難」
となるとみており、
 16年の同氏勝利後の2週間に利回りが50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)近く上昇したと指摘している。

 米10年債利回りは現在、トランプ氏が当選した16年11月の水準を250bp余り上回っている。
 さらに、米国の高金利が長期化するとの懸念から、利回りは4.5%前後で高止まりしており、ボラティリティー上昇のリスクを高めている。

 ポピュリストの台頭という
   潜在的なリスクが債券市場
を覆うことになれば「実体経済は成長鈍化と借り入れコストの上昇という悪循環に直面することになる」と分析したうえ、「このような逼迫は自律的に悪化する恐れがあり、その後6カ月の成長をさらに抑制する可能性がある」と警戒感を示した。


posted by まねきねこ at 07:00 | 愛知 | Comment(0) | TrackBack(0) | 市場散歩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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