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2024年06月11日

フランス債が2020年以来の大幅下落、マクロン氏の辞任観測も拍車

 欧州債市場では11日、フランス債が続落した。
 マクロン大統領の総選挙実施決定で、同国の経済と政治見通しに対する投資家の信頼が揺らぎ続けている。

 マクロン氏が辞任発表を準備しているとの観測も浮上し、市場の混乱はさらに悪化した。
 ただし、この観測は、同氏に近い関係者が速やかに否定したが市場の流れは変わらない。
 なお、マクロン氏は12日に記者会見し、選挙戦を開始するとこの関係者は付け加えた。

 フランス10年債利回りは一時10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して3.32%となり、2日間での上昇としては2020年3月以降で最大となる勢いだ。
 同年限のドイツ債とのスプレッドは9bp拡大して65bpと、終値のデータで2020年以来の大きさとなった。

 債券市場の混乱は株式にも波及しており、CAC40指数は一時1.2%安を付けた。BNPパリバソシエテ・ジェネラルクレディ・アグリコルなどフランスの銀行株中心に売られている。
 指数の週初からの下落率は2.5%に達している。
 
 今月末に予定される総選挙は、究極的にはマクロン氏の経済政策を巡る対決となる恐れがある。
 同氏が2017年に大統領に就任して以降、この政策が企業や投資家を安心させていた。
 与党連合が議会過半数と政府を失えば、財政赤字の穴埋めはいっそう難しい問題が生まれる。

 欧州市場で最も流動性が高い部類に入り、域内で最も安全な資産であるドイツ債の代替と見られることの多いフランス債にとって、これだけの大きな下落は異例の動きだ。
 
 S&Pグローバル・レーティングは5月にフランスを格下げし、同国の財政赤字は2027年末まで国内総生産(GDP)比3%を上回り続けるだろうと予想した。 
  
   
posted by まねきねこ at 22:22 | 愛知 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | onemile stone | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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