英誌エコノミストは7月16日、ロシアがソ連時代から保有する大量の戦車や歩兵戦闘車を消耗しつつあり、来年後半までに供給が間に合わなくなる可能性があると報じた。欧米の制裁で新規生産や修理用の部品調達が困難になっているとした。米専門家や英シンクタンクの発表を基に分析したとしている。
同誌によると、ロシアは侵攻から2年で戦車約3千両と装甲車約5千両を失った。従来は欧州から購入してきた戦車用の重要装備の入手が現在は困難となっているほか、ソ連時代に兵器の部品生産を担ったウクライナや旧ソ連ジョージア(グルジア)などのサプライチェーン(供給網)も今や利用できないとした。
ロシアのセルゲイ・ショイグ国防相(当時)は2023年12月、同年1年間で戦車1530両を導入したと明らかにしたが、同誌は実態は85%近くが旧式だったとも指摘した。