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2024年09月30日

強硬貫くイスラエルは「レッドライン」意に介さず暴走 イランの出方が焦点

 イスラエルは長年、親イラン民兵組織ヒズボラの指導者ナスララ師を殺害する機会をうかがってきた。
 そして27日、レバノンの首都ベイルートへの空爆でそれを実行に移した。

 非公開情報であることを理由に匿名でメディアの取材で語ったイスラエル高官によれば、同国情報機関は最近、ナスララ師が拠点を移す計画であることを知ったため、攻撃の機会は閉ざされることになりかねない状況を問題視した。
 ネタニヤフ首相は27日、滞在するニューヨークのホテルの部屋から攻撃命令を下した。
 国連総会の一般討論演説でイスラエルがレバノンでの即時交戦停止案を拒否する数時間前のことだった。

 交戦停止案を主導していた米国政府がイスラエルから通知を受けたのも攻撃の直前だった。
 ナスララ師を殺害した今回の空爆の前にイスラエルは、レバノン各地でポケベルなどの通信機器を一斉に爆発させたほか、激しい空爆を実施するなどなりふり構わずの暴走行為が起きていた。
 イランの代理勢力の筆頭格であるヒズボラは弱体化し、指導者も失っており統制が取れず交渉もできない状況となり、問題の拡大が逆に懸念されている。  

 国連総会では世界の指導者が、中東での全面戦争のリスクを回避するよう訴えてきたがイスラエルは、イランとヒズボラが長らく「レッドライン」としていた一線を越えた攻撃に踏み切っており、国際社会の呼び掛けとは正反対のことを行って、世界秩序に対しても喧嘩を売った形だ。

 一方でイランの最高指導者ハメネイ師の当初の反応からは、イラン側に事態のエスカレートを焦っている様子はない。
 また、イランのペゼシュキアン大統領も、イスラエルに対する直接かつ即時の攻撃を言明するには至っていない。
 24日の国連総会での演説も、イスラエルによる軍事行動を非難しつつ、その口調は比較的抑えたトーンだった。

 米政府の内情に詳しい関係者によると、イランが事態を急速に深刻化させる方向に突き進む公算は小さいと米国は判断している。
 その背景には、4月にイランがイスラエルに対して行ったミサイルや無人機での攻撃では思うような効果があげられず、今や貴重な戦力であるヒズボラが弱体化したことがあるという。
 センシティブな内容だとして匿名を条件に話した同関係者は、力を削がれたヒズボラもイランも選択肢は非常に限られていると語った。

 ネタニヤフ首相は28日のテレビ演説で「ナスララ師の殺害はイスラエル北部の住民を無事に帰還させるという目標達成の必要条件だ」と主張した。
 その上で「今後数日中にわれわれは重大な試練に直面するだろう」と述べ、国民に報復への警戒を呼び掛けた。

 匿名を条件に語ったイスラエル政府関係者2人が語ったところによると、ヒズボラはまだ強力な軍事力と多数のミサイルを有しているものの、指導者が不在となって危機に陥っている。
 それでもイスラエル軍は報復攻撃に備えた態勢を整えており、レバノンでの地上作戦の可能性にも備えている。

 米政府の考えに詳しい関係者は、指導者を失ったヒズボラがどのような反応を示すか予想するのは難しいが、報復を狙っているのは明らかだと指摘した。
 今回のイスラエルの攻撃によって米国が働き掛けている交戦停止案の取り組みは複雑化したとし、全面戦争に向かう誤算のリスクは高まっていると述べた。
  
  
ひとこと
 テロリストが建国したイスラエルの本質が出ている。


posted by まねきねこ at 07:13 | 愛知 | Comment(0) | TrackBack(0) | onemile stone | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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