ＥＣＢがインフレ鈍化が根拠を後押し、10月利下げ(レーン氏)

　欧州中央銀行（ＥＣＢ）政策委員会メンバーの

　　　レーン・フィンランド中銀総裁
は１日、インフレ圧力の緩和とユーロ圏の景気減速は今月利下げする根拠を強めるものだとの見方を示した。

　　

　レーン氏は「最近の統計データからインフレの減速がさらに確認された」と述べ、「少なくとも私には10月会合で利下げを決定する根拠がさらに増した」ように見受けられる。
　ここ最近、ユーロ圏の成長見通しが弱まっていることも、「利下げ方向を後押ししている」と続けた。

　ＥＣＢのラガルド総裁は前日、
　　　インフレを抑制できる
との楽観を強めており、それを10月の政策判断に反映させると語っていた。

　レーン氏はＥＣＢの決定はデータに基づくとの当局の姿勢をあらためて示し、「これまで通り数字を注視し、決定前には包括的な分析を行っていく」と述べた。

　今回の緩和局面でＥＣＢは、経済予測が発表された月の会合でこれまで２度利下げしている。
　短期金融市場は、予測発表のない今月の会合で
　　　利下げが決定される確率を85％以上
と織り込んでいる。