共同通信の取材に応じたロシア軍関係者は25日、ウクライナ軍が8月から越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州の
スジャ奪還作戦
に参加するまでに北朝鮮兵が「塹壕の防御任務に就いている」と明らかにしたという。
ロシア側から北朝鮮兵の任務の内容が明らかになるのは異例のことだが、激戦地での消耗戦従事させる本来の目的を隠蔽し、北朝鮮兵士の動揺をを抑制する動きのひとつとも言える。
ウクライナのゼレンスキー大統領は1日の共同通信との会見で、北朝鮮兵はロシア兵の「弾よけ」だと指摘した。
また、ウクライナ側では死傷率が高い消耗戦への投入ともいえる
「突撃部隊」の役割
を担うとの見方が強くあり、派遣された北朝鮮将兵にも動揺が起き脱走する事例が増えそうだ。
スジャにはウクライナ軍の司令部があり、ロシア軍は奪還を目指している。
共同通信の取材に応じたこの関係者は「ようやく北朝鮮兵をこの目で見た」と話しており、北朝鮮兵が突撃部隊には組み込まれず、塹壕の防御陣地を守るために使われていると明らかにしたが、これまでに12000人の北朝鮮派遣の兵士が3000人死傷しておらえば、25%が戦闘不能となったことを意味し、塹壕防衛とは異なる状況に置かれているのだろう。
ウクライナ側がドローンで撮影した画像に北朝鮮兵が写り込むのは「塹壕にいるのだから写って当然だ」と主張した。
ただ、この塹壕の位置が問題だろう。
ウクライナ側が主張する北朝鮮兵の「練度の低さ」については「まだドローン攻撃から生き延びる方法に慣れておらず、逃げ惑うのを見れば、そのような感想を持つのかもしれない」と話しており、戦術訓練が全くできていない現状を明かしてしまったようだ。
派遣兵は単なる捨て駒の弾除け程度の扱いとも言えるだろう。