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2024年12月27日

プーチン氏がウクライナ経由のガス輸送を悲観させる心理戦だが、もともと早期の契約成立は不可能

 ロシアのプーチン大統領は26日、サンクトペテルブルク近郊での記者会見で「契約はない。3−4日で取りまとめるのは不可能だ」とウクライナ経由で天然ガスを輸送する新たな契約をまとめるのは難しいとの認識を示した。

 ただ、プーチン氏はウクライナに代わってハンガリーやスロバキア、トルコ、アゼルバイジャンがガス輸送を担うなど、代替案は各種あると指摘した。
 しかしどの案も困難で、
   多大な作業を要する
のは、
   ガスプロムの契約
がそもそも長期にわたっており、変更は困難を伴うからだと続けた。

 ウクライナの
   ゼレンスキー大統領
は今月、(西側の経済制裁で資金繰りが滞っている)戦時中の
   ロシア財政を利することはないとの保証
がない限り、ロシア産ガスがウクライナを経由することは許さないと示唆している。

 ウクライナとロシアが締結した既存のガス輸送契約は、今月で切れる。
 スロバキアなど複数の国は需要を満たすためにロシアのガスプロムに大きく依存してきた。
 一方で大半の欧州諸国はパイプラインを経由したロシア産天然ガスへの依存を減らしつつあり、ロシア経済への圧力は増すばかりだ。

 プーチン大統領はまた、ガスプロムが
   輸送サービス料金
を全額支払っていないとしてウクライナの
   ナフトガス
が訴えていることも、迅速な合意の障害になっていると主張した。
 ナフトガスは2022年にスイスで訴訟を提起しており、プーチン氏は「訴えの取り下げを裁判所に求めるべきだ」と述べた。
  
 ロシアは他のルートを検討する可能性があり、ポーランド政府が承認し次第、直ちに同国経由で天然ガスを欧州へ供給し始める用意があるとも述べており、西側協力体制にくさびを打ち込もうとしているようだ。
 なお、ロシアからの天然ガスや原油の供給が細れば、消費需要の穴を埋めるため米国産の原油や天然ガスが投入されるだけだが、輸送コストが高くなるデメリットがある。
 
     
posted by まねきねこ at 07:00 | 愛知 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | onemile stone | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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