欧州中央銀行(ECB)は30日、5回目の利下げを決める見込みだ。
インフレ率が目標の2%に近づいているため、経済の足かせをさらに緩めることが可能だ。
ブルームバーグが調査したアナリストらは、中銀預金金利が0.25ポイント引き下げられ2.75%になるという見通しで一致している。
多くの政策委員会メンバーが3月にさらなる利下げを行う可能性を示唆しているものの、大半のアナリストは、ラガルド総裁が今後の利下げについて正式に表明することはないと予想している。
政治的混乱がユーロ圏の2大国であるドイツとフランスの消費者と企業の信頼感を損ねている中で、金融緩和が成長にテコ入れすることが期待される。
米連邦準備制度はECBのように利下げに積極的ではないが、いずれの金融当局もトランプ米大統領の経済計画を懸念していることは同じだ。
ECBは世界貿易の緊張の高まりが輸出を減速させる恐れと、サービスインフレが依然として目標の2%の2倍で推移している状態との綱引きに直面している。
ブルームバーグの調査に回答したエコノミストは、6月まで4回の今年の会合全てで利下げが実施されると予想している。
一方、トレーダーは利下げ観測を後退させ、1−6月(上期)に想定している利下げはぎりぎり3回だ。4月には利下げが一時停止される可能性がある。
それ以降については、年末までにさらに利下げが実施される可能性が3分の2織り込まれている。