市場散歩   注目銘柄   One Milestone   証券会社

2025年02月02日

極めて異例 金や銀が米国に続々流入、関税に備え空輸を急ぐ動き

 ロンドンからニューヨークへ向かう民間航空機に、厳重に梱包された木箱が積み込まれるという動きが過去数カ月にわたって続いているという。
 米国に到着すると、トラックがそれらを回収するがドライバーのほとんどは何を運んでいるのか知らない。

 中身は銀の延べ棒で米政府による関税発動が迫っていると懸念する取引業者らが、米国に急いで輸入している。
  
 金はロンドンやニューヨーク、チューリヒ、香港、上海など世界の主要な取引拠点間を空輸されるのが一般的だが、
   より安価な銀
は海上輸送されるのが通常のルートだが、異変が起きているようだ。

 ただ、トランプ米政権による関税の脅威が前例のない混乱を引き起こしており、米国の銀先物は1オンス当たり1ドル超のプレミアムに急騰したため、空輸が可能になっていると、取引業者らはメディアの取材に対して明らかにした。
 新たな貿易措置が発表される前に、米国に急いで輸送しているという。

 金と銅も米国に流入しており、昨年11月の米大統領選でのトランプ氏勝利以降、先物価格は国際的なベンチマークを上回って推移している。
 大量の金属を短期間に米国に移送することができる一握りの商社や銀行にとっては好機となっているが、そうでない投資家には大きなリスクがある。

 ニューヨーク商品取引所(COMEX)の保管庫には選挙日以降に、1400万オンス近い金(380億ドル相当=約5兆8900億円)が流れ込んだ。
 また、銀は4300万オンスが流入した。
  
 金スポット相場は今週、最高値を更新。トランプ政権の関税引き上げが迫る中、安全逃避先とされる金が買われた。
    
 
ひとこと
 関税だけの対応かどうか?
 劇場型政治家のトランプ政治で米国経済が崩壊する可能性もあるだろう。
 こうした節操の内政時に対して国際資本が動けば、LTCMの破綻となったような力学が働く可能性もある。
 米ドル紙幣や米国債権の価値が崩壊するリスクへの対応で、数量が限定的な商品そのものに価値ヘッジを試みているとも言えるだろう。
 貿易摩擦が激化すれば米国債権や米ドルの価値を維持することは不可能ともいえ、リーマンショック以上の経済価値の仕切り直しが起きる可能性への対応も必要だろう。

  
posted by まねきねこ at 07:00 | 愛知 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | onemile stone | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック