アルゼンチン政府は米証券取引委員会(SEC)に650億ドルの債務再編案について正式に提出した。
支持の有無を表明していない
ブラックロック
フィデリティ など
がメンバーの主要債権者団体の対応に注目が集まっている。
提出された新たな最終案では支払い条件を改善したほか、争点となっていた法的条項で譲歩したという。
一部債権者は6日、提案に支持を表明している。
なお、この合意が成立するとの期待からアルゼンチン債は4%値上がりした。
ただ総額で約210億ドルの再編対象債務を保有する
「アドホック」と「エクスチェンジ」
の債権者グループは支持や反対の表明を控えたままだ。
このグループが理論的には合意を妨げることができる。
アルゼンチンのグスマン経済相は7日、地元ラジオ局でアドホックグループが少なくとも最初は提案に反対するだろうと予想しているという。
なお、「政府は市場の重要な部分の支持は得ている」と話した上で、「近いうちに反対を表明する声明が出されるだろう。そして決めるまでに幾分時間を要するとみている」と述べた。
アルゼンチンの債務再編を巡る債権者側との交渉は合意に近づいていた。
6月に停滞し、2つの主要な債権者団体が交渉を中断し、政府の対応を批判した。
SECに提出した目論見書によると、交渉期限である8月4日までに再編対象債務の66.6%の保有者が支持した場合のみ、再編を推し進める。
また、2005年と16年の債券契約が単独で扱われる場合は再編対象債務の50─60%の保有者が支持する必要があるという。
十分な支持が得られた場合は9月4日に成立する見込みだ。