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2025年03月23日

フランク・カリ(Frank Cali)ガンビーノ一家のボス代行で別名「フランキー・ボーイ」

フランチェスコ・パオロ・アウグスト・「フランク」・カリ
         (Francesco Paolo Augusto "Frank" Cali[)
   1965年3月26日 - 2019年3月13日
 米国のギャングであり、別名「フランキー・ボーイ」は
 死亡当時はニューヨーク市のガンビーノ一家のボス代行を務めていた。
 法執行機関はカリをガンビーノ一家の「シチリアのギャングへの大使」とみなし、パレルモの
   インゼリロ・マフィア一家
との関連を指摘した。
 ジョセフ・リプトン米連邦地方検事補によると、カリは「イタリアの組織犯罪者から影響力と権力を持つ人物とみなされていた」と述べた。
 カリは2019年3月13日にスタテン島の自宅の外で射殺された。 
 これは「Qアノン陰謀論」を信じていたことによるものであるという。
 
 カリは1965年3月26日、ニューヨーク市で、シチリア島パレルモ出身の
   アウグスト・チェーザレ・カリ
   アガタ・シメカ
の子として生まれた。
 父親はパレルモで家庭用品店を、ブルックリンのベンソンハーストでビデオ店を経営していた。
 彼はアメリカでの警察記録には問題がなかったが
   ピザ・コネクション
の捜査で名前が挙がり、シチリア・マフィアのボス
   ガエターノ・バダラメンティ
と同盟を組んでいた
   ドメニコ・アダミタ
のパートナーであることが発覚した。
  
 フランク・カリはシチリアのギャング
   ジョン・ガンビーノ
の義理の甥であり、
   サルバトーレ・インゼリロ
が率いたかつての強大なシチリア・マフィア一家と密接な関係があった。
 カリはまた、ボナンノ一家のギャング
   ジョヴァンニ・ボンヴェントレ
   ヴィト・ボンヴェントレ
の大甥でもあった。

 若い頃、カリはガンビーノのボス
の副官で、ブルックリン18番街でギャング団を運営していたガンビーノのボス
   ジャッキー・ダミコ
と親交を深めた。
 1997年1月、 FBIはイタリア当局に対し、カリがガンビーノ・ファミリーに「組み込まれた」と報告した。
 ダミコがボス代行になったとき、カリはボス代行に昇進した。

 カリはブルックリンでいくつかの輸出入会社を経営しており、その中にはブルックリンのフォート・ハミルトンにある
   サーカス・フルーツ・ホールセール
もあった。
 カリはシチリアマフィアともつながりを維持していた。
 彼はピエトロ・インゼリーロの妹であり、ガンビーノの仲間である
   フランク・インゼリーロ
の親戚であるロザリア・インゼリーロと結婚した。

 フランク・インゼリーロはパレルモのインゼリーロ家の一員であった。
 1980年代初頭、トト・リーナのコルレオーネシとの第二次マフィア戦争に敗れた。
 その後、インゼリロ一家はシチリア島から逃亡を余儀なくされた。
 イタリア当局によると、カリとパレルモの元ボス
   フィリッポ・カザメント
はインゼリロ一家のパレルモ帰還を支持した。

 イタリアの州警察によると、カリはシチリアのコーザ・ノストラのメンバーでもあった。
 彼はシチリアのマフィアの連絡係で、彼らはカリと会い、商売をした。
 また、シチリアの情勢について最新情報を知らせるためにニューヨークを訪れた。

 シチリアのギャング
   ジャンニ・ニッキ
は2003年の旅行後、上司のアントニオ・ロトロに「彼は我々の友人であり、あそこではすべてだ」と打ち明けた。
 ニッキはカリの「名誉ある男」の1人として知られ、麻薬密売のためにパレルモと米国を行き来していた。
 ニッキは最終的にフロリダ州デイトナビーチに定住し、そこで高校生を麻薬の運び屋として雇っていたことで知られている。
   
 2003年初頭、カリと仲間のキャプテン
   レナード・「レニー」・ディマリア
は、スタテン島のNASCARスピードウェイ建設に携わっていた運送・請負会社のオーナー
   ジョセフ・ヴォラーロ
から「マフィア税」をゆすり始めた。
 ヴォラーロは最終的に、ダミコとガンビーノのボス
   ニコラス・コロッツォ
への貢物として数万ドルを支払わざるを得なくなった。

 2004年、コカインの有罪判決による懲役刑を回避するため、ヴォラーロは連邦当局に情報提供者として協力し始めた。
 ヴォラーロの潜入捜査は、4年後に大規模な起訴につながった。
 2008年2月8日、カリとニューヨークのコサ・ノストラの他の61人の仲間が
   オールド・ブリッジ作戦
の一環として逮捕され、連邦法による恐喝罪で起訴された。

 オールド・ブリッジ作戦はシチリア・マフィアとガンビーノ・ファミリー間の麻薬密売を終わらせた。
 検察は、カリがガンビーノの「シチリア・マフィアへの大使」として、またダミコとシチリアの
   インゼリロ・ファミリー
との連絡係として活動していたと主張した。
 カリはダミコとディマリアと共に恐喝、恐喝、共謀の罪で起訴された。

 2008年6月4日、カリはヴォラロから金銭を脅し取る共謀の罪を認めた。カリはニューヨーク市ブルックリンのメトロポリタン拘置所に収監された。
 10ヵ月後の2009年4月6日、彼は刑務所から釈放された。
 ブルックリン連邦裁判所に提出された裁判所文書によると、2009年頃、カリの叔父
   ジョン・ガンビーノ
が家族の判決委員会に昇格した。
 米国司法省は、カリの保護観察官が事前に承認した結婚式や休日のお祝い以外、ガンビーノとのあらゆる接触を避けるようカリに要求した。

 2012年10月、ニューヨークの犯罪記者
   ジェリー・カペチ
はカリをガンビーノ一家の新しいアンダーボスと特定した。
 ブルックリンの連邦検察官も彼をアンダーボスと呼んでいた。
 カペチは以前、カリと同じシチリア派閥のメンバーである
   ドメニコ・チェファルー
をグループの現在のボスと特定していた。
 彼の地位は不明であるが、2人の昇進は
   ジョン・ガンビーノ
がファミリー内でストリートボスを務めていた時期に続いており、シチリアグループが近年支配的であり続けていることを示している。
 2013年7月、カリがファミリーのボスの地位を断ったと報じられた。
   
 2015年8月、ニューヨーク・デイリー・ニュースは、カリがガンビーノ・ファミリーのボス代行を引き継いだと報じた。
 2018年9月29日の報道では、カリが「ファミリーに『ジップス』(故郷のチンピラ)を注入し、ヘロインやオキシコンチンのビジネスを拡大した」とされている。
 イタリアのギャングは、カリが「あそこではすべてだ」と語ったと伝えられている(ニューヨーク)。
 2019年3月、カリの死を調査していた警察は、彼がガンビーノ組織犯罪ファミリーの「ボス代行」だったと公に主張した。
 
 カリは2019年3月13日、トッドヒル地区のヒルトップテラスの自宅前で午後9時20分頃に銃撃された。
 スタテンアイランド大学病院で53歳で死亡した。
 彼は6日後にスタテンアイランドのニュードルプにあるモラヴィア墓地に埋葬された。
 これは、ガンビーノファミリーのボスでもあった
が1985年に暗殺されて以来、ニューヨークの犯罪ボスが殺害された初の事件だった。
 監視カメラの映像には、駐車中のカリのキャデラックにピックアップトラックが衝突し、運転手とカリが対立した。
 その後銃撃される様子が映っていた。
 カリは車を盾にして殺人犯から逃れようとしていたが、9ミリ拳銃の弾丸を10発受けた。

 3月16日、24歳の容疑者
   アンソニー・コメロ
が、ニューヨーク市警察と連邦保安官によってニュージャージー州ブリック市で逮捕され、スタテン島で殺人罪に問われた。
 当局は当初、この犯罪は個人的な争い(おそらく恋愛関係)に関連したものであり、組織犯罪行為ではないと考えていた。

 4月3日、コメロは起訴され、非公開のニューヨーク市矯正施設で保護拘留された。
 5月10日、コメロは当初警察に殺人を自白していたものの、殺人と武器所持の罪で無罪を主張した。
 あるニュース報道では、匿名のマフィア専門家が「彼はほぼ確実に死刑に処せられる」と述べたと報じられた。
 コメロはすでに「家族が標的にされている」とテキストメッセージを送っていた。

 ただ、カリ氏が狙われた理由は不明である。
 コメロ被告は捜査官に対し、殺害の動機について様々な矛盾した理由を述べた。
 2019年7月、コメロ被告の弁護士は、コメロ被告が
   Qアノンの陰謀論
に取り憑かれ、カリ氏が「ディープステート」の一員であると信じていたと述べた。
 コメロ被告は、カリ氏に手錠をかけ、市民逮捕にかけることで「カリ氏がトランプ大統領自身の保護を受けている」と確信していた。
 これは、コメロ被告が数ヶ月前にニューヨーク市長の
   ビル・デブラシオ氏
やカリフォルニア州議会議員の
   マキシン・ウォーターズ氏
に対して試みたことである。

 ニューヨークタイムズ紙は、コメロ被告が初出廷の際、「ペンで手にQアノンに関連するシンボルやフレーズを走り書きしていた」と報じた。
 弁護側は、コメロ被告が「精神障害を理由に無罪」であることを証明しようとした。

 2019年12月、コメロ被告は精神鑑定を拒否し、拒否すると心神喪失を理由とする弁護権が危うくなる可能性があると裁判官から警告された。
 裁判官は、コメロ被告の最初の自白を否定する申し立ても却下した。
 2020年6月、コメロ被告は精神的に裁判に耐えられないと判断された。

 2025年1月、最高裁判所判事アレクサンダー・チョンが
   スタテンアイランド・アドバンス・ニュース
の要請により、この事件に関する「限定的な情報」を公開した際、コメロがこの事件で過失致死の罪を認め、非公開の矯正施設で非公開の懲役刑を宣告されたことが明らかになった。
 なお、この事件は、組織犯罪者によるコメロとその家族に対する「実際および暗黙の」脅迫のため、封印されたままとなっている。

    
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2025年03月22日

チェーザレ・マンゼッラ(Cesare Manzella) シチリアマフィアの初代委員会メンバー

チェーザレ・マンゼッラ(Cesare Manzella)
   1897年12月18日 - 1963年4月26日
 シチリアマフィアの初代委員会に所属していた伝統的なマフィアのボスである。
 彼はプンタ・ライジ空港近くの小さな海辺の町チーニジのマフィア一家の頭であった。
 空港は彼らの縄張りにあったため、麻薬を含む密輸品の輸出入には欠かせない施設であった。
 彼の副官は
   ガエターノ・バダラメンティ
であった。
 マンゼッラは米国に滞在し、シカゴで賭博場を組織して何年も過ごした後、1947年に米国当局によって逮捕され国外追放された。
 その後、チーニジに戻って定住した。
 チーニジで彼は広大な柑橘類農園を所有していた。
 地元の憲兵隊(カラビニエリ)ではマンゼッラを「暴力的で横暴な人物」と評した。
 マンゼッラは狡猾で、よく発達した武装組織力を持っており、その戦闘力で地元の犯罪者やマフィアに対して、地位的優位を享受することができた。
 そのため、地元のチーニジだけでなく、周辺のカリーニ、トッレッタ、テッラジーニ、パルティニコ、ボルジェット、カンポレアーレでも同様に活動した。
 彼は1958年に設立された 最初の
   シチリアマフィア委員会
のメンバーであった。
 マンゼッラは慈善家としてのひけらかすのが大好きだった。
 彼はアメリカ風のつばの広い帽子をかぶってチニジの狭い通りを歩きながら、孤児や街の悪党たちにポケットいっぱいのお菓子を配っていた。
 彼は違法な利益の一部を孤児院の建設に寄付した。
 彼の慈善活動はチニジの
   アツィオーネ・カトリカ(カトリック活動)
の会長に選出されるという形で報われた。
  
 マンゼッラはタバコの密輸とヘロインの取引に深く関わっていた。
 彼は第一次マフィア戦争の主役として暗躍した。
 この抗争はヘロインの積荷の重量不足をめぐって勃発した。
 積荷はマンゼッラ、チャクリのグレコ家のいとこたち、パレルモ中心部の
   ラ・バルベーラ兄弟(サルヴァトーレ、アンジェロ
によって資金提供された。
 コルシカ島の供給業者
   パスカル・モリネッリ
からマンゼッラのためにヘロインを集めて、ニューヨークのマンゼッラの仲間への輸送を手配していた
   カルチェドニオ・ディ・ピサ
に疑いがかけられた。

 この事件はマフィア委員会に持ち込まれたが、その取り扱い方を巡る意見の相違から、
   サルヴァトーレ・「チャシテッドゥ」・グレコ
が率いるグレコ一族と
   ラ・バルベーラ一族
の間で第一次マフィア戦争として知られる血なまぐさい抗争に発展した。
 特に1962年12月26日、ディ・ピサが殺害された際にその傾向が強まった。
 マンゼッラはグレコ一族に味方し、敵対する一派の標的となった。マンゼッラは1963年4月26日、車爆弾によって粉々に吹き飛ばされて死亡した。
 マンゼッラの遺体の一部は、車が残っていたクレーターから数百メートル離れたレモンの木に張り付いた状態で発見された。
 マンゼッラは、1978年にマフィアに殺害された反マフィア活動家
   ジュゼッペ・インパスタート
の義理の叔父であった。
 ペッピーノ・インパスタートの反マフィア活動は、ペッピーノが15歳のときにマンゼッラが残忍に殺害されたことがきっかけだった。
 ペッピーノはこの事件にトラウマを負い、「これは本当にマフィアなのか? これがマフィアなら一生戦うだろう…」と語ったと伝わっている。

   
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オラノ(Orano S.A.)フランスの核燃料サイクル企業

オラノ(Orano S.A.)
 フランスの核燃料サイクル企業である。

パリ近郊のクールブヴォアに本社を置く、世界最大の原子力産業会社で、傘下に複数の原子力産業企業を有していた
   アレヴァ (AREVA S.A.)
の再編によって誕生した。

 主要株主(2018年2月現在)
 ・フランス政府 45.2%
 ・アレヴァSA 40%
 ・三菱重工 5%
 ・日本原燃 5%
 ・CEA 4.8%

 フランスの原子力政策は
   フランス原子力庁 (CEA)
が主導し、民間企業の
   フラマトム
が原子炉プラントの製造を、CEA子会社の
   コジェマ
が核燃料製造を担当する分業体制にあり、フラマトムは
   フランス電力 (EDF, 旧フランス電力公社)
から原子炉プラントの発注を独占してきた。
 1980年代以降、フランス電力からの受注がプラント需要の一巡により激減し、フラマトムは経営の多角化や合併を模索するようになった。
 2001年、同じくプラント需要低迷に危機を迎えていたドイツの
   シーメンス
の原子力部門を買収し、社名を
   フラマトムANP(Framatome ANP)
とした。
 同年、CEA傘下のコジェマと共同持株会社を設立し、傘下に
   原子力部門 (Areva NP)
   原子燃料部門 (Areva NC)
   送電設備部門 (Areva T&D)
を傘下に持つ複合企業Areva SAが誕生した。
 同社は公的機関と共同で、
   STマイクロエレクトロニクス株式
の27%を保有していた。
 国有化以前はユーロネクスト・パリ (CEI) に上場する持株会社であった。
 2011年7月よりアンヌ・ロベルジョンに替わり
   リュック・ウルセル
が社長と最高経営責任者 (CEO) を兼務していた。
 2000年代から始まった
   オルキルオト原子力発電所3号機建設プロジェクト等
の欧州加圧水型炉事業の遅滞やそれに伴う訴訟の影響で建設費用が膨らみ、多額の赤字を出すようになった。
 2014年度に約50億ユーロの損失に陥り、経営再建中のなか、2015年度には約20億ユーロの損失、2016年度は約6億ユーロの損失と、損失は減少傾向にあった。
 2017年に傘下の原子炉メーカー
   アレヴァNP(母体は旧フラマトム)
がフランス電力へ売却され、2018年に新生フラマトムとしてアレヴァグループよりスピンアウトした。
 2018年1月23日、アレヴァNCなどを統合して2017年に新設された核燃料サイクル会社としてのアレヴァSAはオラノへと改称した。
 今後アレヴァの名称は従来の持株会社であったアレヴァSAにのみ用いられる。
 旧フラマトム ANP。原子力プラント部門の中核で、フランスとドイツ以外に中国など新興諸国での受注実績がある。
 旧フラマトムは米
   ウェスティングハウス・エレクトリック
から加圧水型原子炉の技術を導入し、現在は国産技術化した。
 日本の原子力企業のうち三菱重工業と提携している。
 設立経緯から持株会社Areva SAが株式の66%を保有し、シーメンスが残り34%を保有していた。
 一時期は三菱原子燃料(三菱重工・三菱マテリアル傘下)の3割を出資する株主であった。
 旧コジェマはラ・アーグ再処理工場とマルクール原子力地区に核燃料加工と再処理工場を有し、原子炉へ燃料を供給している。
 原料調達も行い、主にニジェール、カナダ、オーストラリア、カザフスタンに権益を有する。
 Areva T&Dはアルストムの発・送電プラント部門を買収して誕生した。
 Areva NP向けにタービン、発電機を供給し、送電設備や関連情報システム部門も有する。

 日本との関わりでは、青森県六ヶ所村にある日本原燃の核燃料サイクル施設に、同社の技術が使われている。
 三菱重工業のアレヴァへの資本参加が計画されていたものの、フランス政府が難色を示し、この交渉は一時凍結された。
 再編時に一部のオラノの株式を日本企業が保有した。
 東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所の事故で、一連の作業によって生じた
   高濃度汚染水を浄化する設備
を、アメリカの
   キュリオン(Kurion)社
とともに提供すした。
   
    
posted by まねきねこ at 22:36 | 愛知 | Comment(0) | TrackBack(0) | よもやまばなし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

トルコ・リラが政局不安収まらず週間ベースで2年ぶり大幅安の勢い

 トルコ・リラが週間ベースで約2年ぶり大幅安となる勢いとなっている。
 また、株も安く底が見えなくなっている。
 政治的緊張が続く中、同国中銀は緊急措置を講じたものの、リラ安は食い止められていない。
 エルドアン大統領の主要な対立者候補であるイマモール・イスタンブール市長が19日に拘束されたことで投資家に動揺が広がり、同日のトルコ資産は急落した。
 イスタンブール時間21日午前11時29分時点でのリラは対ドルで0.5%下げて1ドル=38リラまで底値が緩んでいる。
 過去5営業日の下落率は3.8%と、2023年6月以来の大幅な下げとなった。
 主要株価指数のイスタンブール100指数は一時7%安となり、サーキットブレーカーが発動された。
 週間ベースではトルコ株式市場から約300億ドル(約4兆4600億円)が吹き飛んでいる。
 イマモール氏の拘束に反発した抗議者はデモ活動を展開しており、21日も抗議運動が呼び掛けられている。
 当局はデモ激化を防ぐため、19日から集会を禁じている。
 また、イマモール氏の拘束に対する批判をソーシャルメディアに投稿したとして、数十人が拘束された。
 イスタンブール県知事のオフィスは、3月23日までの集会や記者会見は一切禁止とあらためて警告した。
 また、アンカラとイズミルの知事も、市全域を対象に禁止令を出している。
 禁止令が出されている中でも、イマモール氏が所属する最大野党・共和人民党(CHP)は21日に集会を計画している。
 トルコ国債の向こう5年間のデフォルト(債務不履行)リスクに備えるコストは急上昇し、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)は約1年ぶりの高水準となった。
   
    
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トランプ氏勝利以来の不透明感が重しとなり、投機筋がドルショートに転じた

 外国為替市場では、ドナルド・トランプ氏が昨年の大統領選に勝利して以来初めて、投機筋がドルに対して弱気な姿勢に転じた。
 米商品先物取引委員会(CFTC)が発表したデータ(3月18日終了週)によると、ヘッジファンドなど投機筋によるドルショートが
   9億3200万ドル(約1390億円)規模
に達した。
 ドルロングのポジションが340億ドル規模に上っていた1月中旬からは劇的な変化だ。
 トランプ氏の政策や米経済に対する疑問が、ドルの見通しを損なっている兆候が改めて浮き彫りになった。
 アムンディの債券・為替戦略ディレクター
   パレシュ・ウパダヤ氏
は「トランプトレードに対する見方は完全にひっくり返った」と指摘した。
 また、「混乱を招くトランプ氏の政策運営が不確実性をもたらしている」とし、トランプ氏の政策が「経済やインフレ、金融政策に与える影響に関して、市場の見方は景気刺激的から景気縮小的へと変化した」と続けた。
 ウォール街では2025年のドル相場について、少なくとも上期はドル高になるとの予想が多かった。
 トランプ大統領の政策見通しに加え、米利下げ回数が限定的になるとの見方が背景にあった。
 だが、足元では米経済の先行きに対する不安から、2026年1月までに3回の利下げが行われるとの観測が強まっている。
  
   
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NY連銀総裁が「やや景気抑制的な政策は適切」と述べ、状況変化に対応は可能と続けた。

 ニューヨーク地区連銀のウィリアムズ総裁は21日、バハマのナッソーで開催した会議で、移民や貿易、財政の急速な政策変更が経済にどのような変化をもたらすのかを巡って
   高いレベルの不確実性
があるが、現行の金融政策スタンスは適切で、米金融当局は状況の変化に対応できる好位置にいられるとの考えを示した。
 また、労働市場や成長は堅調に推移し、長期のインフレ期待は安定していると指摘し、今週のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言内容を繰り返した。
 ただし、移民抑制で労働力の拡大が減速することを理由に、今年の成長率は2024年と比べると緩やかになるとの見通しを示した。
 「底堅い労働市場およびインフレが当局目標の2%をいくらか上回ってなお推移していることを踏まえれば、現行のやや景気抑制的な金融政策スタンスは全くもって適切だ」と発言した。
 また、「これにより当局は、2大責務達成に影響を及ぼす状況の変化にも適応できる好位置にいられる」と続けた。
 米連邦公開市場委員会(FOMC)は18、19両日に開催した定例会合で、主要政策金利を据え置くことを決定した。
 据え置きは2会合連続となる。
 経済成長の減速とインフレ高止まりの可能性がますます懸念され、FOMCはその板挟みとなっている。
 FOMCはバランスシート縮小ペースの減速を開始する方針も示した。
 4月から米国債のランオフ(償還に伴う保有証券減少)ペースの上限を月間250億ドルから50億ドルに減額することを決定している。
 住宅ローン担保証券(MBS)については、現行の月間上限350億ドルを維持した。

 ウィリアムズ氏はランオフ減速の決定について、FRBのポートフォリオ縮小の取り組みにおける「自然な次のステップ」だと指摘したうえ、金融政策には「何の意味合いも持たない」と話した。

    
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需給を巡って相反するシグナルを見極めようとする動きが続き原油相場は小幅続伸

 ニューヨーク原油先物相場は需給を巡って相反するシグナルを見極めようとする動きが続き小幅続伸した。
 米国トランプ政権はイラン産原油を購入していた疑いで中国の製油所とその最高経営責任者(CEO)を制裁対象に加えた。
 市場では原油供給に障害が生じる事態が意識されている一方で、景気減速とこれに伴う原油需要への影響も懸念されており、相場の重しとなっている。
 石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が来月から供給を拡大する予定であることも、今週の原油相場の上値を抑えた。
 ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物5月限は、
   1バレル=68.28ドル
と前日比21セント(0.3%)高で終了した。
 週間では2週連続のプラスだった。
 ロンドンICEの北海ブレント5月限は0.2%上げて72.16ドルで引けた。
  
    
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米連邦通信委はDEI推進企業のM&A計画は不承認もありえると委員長が警告

 米連邦通信委員会(FCC)のカー委員長は、21日のメディアとのインタビューで、「FCCの承認獲得を目指している企業は、DEIによる
   あらゆる類いの不当な差別の撤廃
に直ちに取り組んでもらいたい」と警告し、
   「不当」な多様性・公平性・包摂性(DEI)政策
を推進する企業によるM&A(合併・買収)提案を承認しない考えを示した。
 こうした動きは通信分野における数十億ドル規模の取引に影響を及ぼす恐れがある。
 カー氏は特に、
   パラマウント・グローバル
   スカイダンス・メディア
の合併や
   ベライゾン・コミュニケーションズ
によるフロンティア・コミュニケーションズ・ペアレントの買収に言及した。
 さらに、「われわれは、公益に資すると判断した場合のみ、法令に基づいて取引を承認することが可能だ」と指摘した。
 「DEIによる不当な差別をなお推進している企業が存在するのであれば、FCCとして取引の承認が公益に資するとの結論に達し得るとは私には思えない」と続けた。
 
    
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マスク氏の増長が及ぼす混乱の広がり「驕る平家は久しからず」とも言える抗議活動の広がりが止まらない。テスラの価値喪失が起きそう?

 トランプ政権の中枢で広告塔として、一部権力を握ったことで奢り高ぶった
   イーロン・マスク
の独善的な発言や行動に対する、米国民の怒りの広がりが同氏の経営するテスラへの抗議活動と直結してきており、PR会社「レピュテーション・ドクター」の
   マイク・ポールCEO
は、反発の声は米国企業では前例のないレベルに達していると指摘した。
 一般的な不買運動のような典型的な消費者からの抗議とは異なり、テスラのショールーム、車両、充電ステーションはブランドを想起させるもので、潜在的な抗議の対象でもある。
 ポール氏は「今後、テスラ車が燃やされることは増え、世界中のショールームでさらに多くの抗議活動が見られるようになるだろう。路上に駐車しているテスラ車を所有している人は、誰でも危険にさらされることになると思う」と述べ、騒ぎがすぐには収まらないとの見方を示した。 
 こうした動きは、テスラ車の所有者にも影響している。
 メディアに流れた情報によれば、アビー・ベンハモ氏は先週、ブルックリンの街角で、知らない男が自分のサイバートラックに近づいてくるのに気づいた。男は車に「イーロン・マスクはかぎ十字(ナチス・ドイツのシンボル)と同じだ」と書き込んだ。
 ベンハモ氏はこの事件について、不安な新しい動きを示していると指摘した。
 テスラ車の所有は現在、
   政治的な標的になることを意味する
と述べた。
 さらに過激な事件も起きているという。
 起訴状によると、オレゴン州セーラムでは、男がテスラのショールームに火炎瓶を投げたとの疑いで起訴された。
 また、コロラド州ラブランドでは、監視カメラの映像に、女がショールームに駐車中のテスラ車にガソリンの入ったウオッカボトルを投げつけ、ドアにスプレーで汚い言葉を書き込んでいる様子が映っていた。
 なお、連邦検察当局によると、この女は起訴された。
 カナダでは、トランプ氏の関税政策やカナダに対する発言が強い怒りを買っている。
 オンタリオ州ハミルトンの警察は20日、テスラのディーラーで80台以上の車両が傷つけられたり、タイヤがパンクさせられたりするなどの被害があったと発表した。
 今週、バンクーバーで開催される予定だった自動車ショーでは、安全上の懸念を理由に、テスラの出展を取りやめた。
 なお、自分の車を手放さない所有者もいるため、テスラへの反発が販売に及ぼす影響を測るのは難しい。
   
    
posted by まねきねこ at 08:25 | 愛知 | Comment(0) | TrackBack(0) | onemile stone | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

S&P500小反発、ハイテク銘柄に買い

 米株式市場では21日、S&P500種株価指数はほぼ横ばいで取引を終えた。
 日中は売りが先行して1%を超える下げとなる場面もあったが、大型ハイテク株の上昇に後押しされる格好で終盤に前日比プラス圏に浮上した。
 大型ハイテク銘柄の一角であるテスラは5%を超える上昇した。
 ボーイングは米国の
   次世代戦闘機
を設計・製造する契約を獲得したことが好感され、約3%上昇した。
 一方で前日に発表した業績見通しが失望を誘ったフェデックスナイキはさえない流れとなった。
 トランプ政権による政治的な駆け引きが影響して不安定感が増幅し様子見が増え続けてきており、景気減速や関税への懸念、地政学リスクやハイテク株のバリュエーション高騰を背景に、米株式市場では動揺が続いている。

 米株式市場が貿易摩擦や経済減速への懸念で打撃を受けるなか、個人投資家は損失が膨らんでもひるむことなく、むしろ、19日までの1週間に個人投資家は
   120億ドル(約1兆8000億円)余り
を米株の買い増しを続けており、逃げ足が早いカモネギ投資家の増加が機関投資家など大口資金のリスクをヘッジしている可能性もあるが、今のところは底値支えの環境となっている。
 ただ、これは過去12カ月の平均を大きく上回る買いのペースであり、夢を追い求めるが悪夢に変わるかどうかは不明だ。

   
posted by まねきねこ at 07:19 | 愛知 | Comment(0) | TrackBack(0) | 市場散歩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする